はい、購入する土地・建物の名義変更と住宅ローンの担保をつける「登記」という手続が必要です。
でも、「登記」といっても何だかよく分かりませんよね。例えて言えば、マイホームを購入した方が自分の家として安心して暮らすため、さらに銀行が安心してお金を貸せるための保証みたいなものです。

土地や建物を不動産と言いますが、この不動産について誰が所有しているか、また誰がどんな権利をもっているのかを法務局の登記記録により公示する制度が「登記制度」です。
例えば今回のように住宅ローンを組んで不動産を購入する場合、その不動産の名義をお客様に変更する登記と、銀行の住宅ローンを担保するためにお客様名義になった不動産に抵当権を設定する登記の申請が必要になります。

登記はご本人でも申請できますが、内容が複雑であったり銀行が確実に担保を取得したりする必要があるため、代理で手続きを行うのが司法書士です。

それは個々の事案によって異なりますので、詳しくお話をお伺いしましょう。

そうですか、息子さんに「不動産を贈与」したいということですね。贈与したい不動産は決まっていますか？

では登記事項全部証明書を見せてください。この不動産の所有者として登記されているのはお客様ですね？

ご安心ください。所有者の住所変更登記が必要になりますが、住民票等で住所の繋がりが分かれば大丈夫ですよ。

なお、贈与はあげる方ともらう方の契約になりますので、息子さんの意思も確認させていただいたうえで手続きを進めさせていただきます。

これは「抵当権」の抹消関係の書類ですね。

「抵当権」とは、お客様が銀行で住宅ローンを組んだ際に不動産につけた、銀行の担保権です。

すぐには問題にならないでしょうけど、いずれお客様がその不動産を売却したり、不動産を担保に新たな融資を受けようとしたときに、その抵当権が残ったままだと手続きが取れない可能性があります。また抹消手続きをせずに放置しておくと、書類の取り直し等の必要が生じ手続きが面倒になる事もあります。